- しゅーたん
1食の国と、3食の国。
最終更新: 2020年6月14日
絵本の題材に出来そうなお話が頭の中に浮かんで来たので、
ブログにて公開いたします。
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ここは、1日1食の国。
農家の人達は畑を1つ持っていました。
トラックの運転手さんは、いつも10往復していました。
お店の人は100個の食べ物を売りました。
みんな1日3時間だけ働いていました。
ご飯を食べるのは夜だけ。
あとは遊んで暮らしていました。
こっちは、1日3食の国。
農家の人達は畑を3つ持っていました。
トラックの運転手さんは、いつも30往復していました。
お店の人は300個の食べ物を売りました。
みんな1日9時間も働いていました。
ご飯を食べるのは朝と昼と夜。
遊ぶ時間はありませんでした。
じつは、3食の国は、もともと1食の国だったのです。
1食の国で、トースターを作っている会社の社長は、お金が大好きでした。
その社長は、
「1日3食たべた方が元気になります。」
と、みんなに言いました。
みんなが1日3食たべるようになったので、トースターがたくさん売れました。
社長はお金持ちになりました。
3食の国では、糖尿病になる人が3倍になったので、お医者さんがお金持ちになりました。
それを見ていた建設会社の社長も、お金が大好きでした。
その社長は、
「大人になったら、親と離れて暮らしましょう。」
と、みんなに言いました。
みんなが別々に暮らすようになったので、家がたくさん売れました。
社長はお金持ちになりました。
3食の国では、ケガをする大工さんが3倍になったので、
お医者さんがお金持ちになりました。
それを見ていた新聞会社の社長も、お金が大好きでした。
その社長も、
「1日3食たべた方が元気になります。」
と、みんなに言いました。
新聞を見れば元気になれると思われて、新聞がたくさん売れました。
社長はお金持ちになりました。
トースターを作っている会社の社長からお金をもらって新聞を書いたので、
社長はもっともっとお金持ちになりました。
3食の国の人たちは、1日9時間働いて、たくさんのお金を使って、
病気に苦しんでいました。
遊ぶ時間なんて、ありませんでした。
それに我慢できなくなった一部の人が、1日3時間だけ働いている、
1食の国へと移住をはじめました。